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日向坂46、真夏の夜の屋外ステージは「日が暮れても会場が空色に染まっていた」

―[TIF2019]―
 真夏の夜の屋外ステージ「SMILE GARDEN」は、集まった多くの観客の持つペンライトによって、“空色”に染まった――。 日向坂46 8月2日(金)から3日間行われる「TOKYO IDOL FESTIVAL2019」(以下、TIF)の2日目、「SMILE GARDEN」のトリとして日向坂46が出演した。今年の3月までは、欅坂46の妹分、けやき坂46(ひらがなけやき)として活動していた彼女たち。日向坂46へ改名後は初のTIF出場となる。  このグループにとってのTIFは、毎年の成長の証を見せる舞台となってきた。’17年には欅坂46と共に初出演を果たしたが、憧れのステージに立てたにもかかわらず、ふがいない出来だったと感じており、その後の控室では、キャプテンの佐々木久美が涙を流して「危機感を持たないとヤバイよ」とメンバーたちを鼓舞したというエピソードがある。  ’18年にはグループ単独で初出演、初日メインステージのトリを飾った。この年には、武道館の3days公演やアルバム発売、冠番組の放送開始、初の舞台出演など、多岐にわたる活動により経験値を増やしていた。TIFでも堂々のパフォーマンスを見せ、完璧なリベンジを果たしたのだった。 日向坂46 そして、今年。3月にグループ名が変わり、日向坂46としてTIFのステージに立った18人のメンバーたち。外のイベントでは初披露となる最新シングル「ドレミソラシド」とカップリング曲「キツネ」を歌い、予習済のファンを中心に、客席に入りきれず通路から見ている観客まで、大きな盛り上がりを見せていた。彼らの手には、日向坂46のグループカラーである“空色”のペンライトが握られ、真っ暗な空の下、客席はキレイなスカイブルーに染まっていた。  MCでは、キャプテンの佐々木久美が「けやき坂46(ひらがなけやき)として3年間活動した後、今年3月から改名してデビューしたグループ」とだけ、簡単な自己紹介をした。先輩の名前を出さず、坂道グループの一員であることを説明しない。これは、グループの独立性を重視した言い方のように感じられた。短い自己紹介のフレーズだったが、裏を返せば、これまでとは違って先輩の名を借りず、自分たちだけでやっていくのだという気持ちや、先輩たちと言えどもライバルなのだという気持ちの表明だったとも考えられる。  また、松田好花が「SMILE GARDENのトリを務めさせていただくということで、皆さんと今日イチ盛り上がりたいと思います」と観客を煽り、歓声が上がる。しかし、声の大きさに納得がいかなかったのか、キャプテンの佐々木久美が「あれ〜みなさん、もっと声出せますよね!?」とさらに煽っていく。  さらに、デビューシングル「キュン」の音楽が鳴りだす前には、「皆さん、あのコールの準備はできてますかー!?」(佐々木)と、開放感いっぱいの屋外ステージで、大声を出したくてうずうずしているファンの熱気の行く先を誘導。  ステージ経験を重ねたことで、このようなスキルも会得したものだろう。 「JOYFUL LOVE」「NO WAR in the future」など、けやき坂46時代の曲も披露し、当時からのファンにも嬉しいセットリスト。この2曲では、三期生の上村ひなのが舞台上からいなくなったことを考えると、曲数が増えていくにつれて、けやき坂時代の曲はやらなくなってしまうのか……。そんな深読みもしつつ、最初のTIF出演時にWセンターを務めた柿崎芽実と長濱ねるは卒業したが、その穴をまったく感じさせないステージングだったことは間違いない。二期生、三期生が加わって層も厚くなり、さらなる成長を見せたといえるだろう。  今年は、改名によりさらなる躍進が予感される。早くも、さらに成長した来年のTIFが楽しみになってしまう。そんな思いを抱いたファンも少なくないだろう。 取材・文/森ユースケ 撮影/山田耕司
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